メロウトリップ

世界一周旅行記です。


【ブータン】3、4日目トレッキング・タクツァン僧院編

 

クズザンポーラ!(こんにちは)しろです。

2日間かけて、断崖の上に建つタクツァン僧院を目指してトレッキングをします。

 

パロの登山道まで車で移動し、歩き始めます。

スタート地点は標高2,800m。

登山口には地元の方々の姿が。

食べていたキュウリをわたしたちにも分けてくれました。

 

 

道が整備されているので、とても歩きやすいです。

登山道でも沢山のルンタ(祈祷旗)を目にしました

きのこが生えていたり、

花が沢山咲いていて、歩いていて飽きることはありません。

 

 

休憩所に到着。

今夜泊まるキャンプサイトのスタッフ(エリック)が昼食を持って、休憩所まで降りてきてくれました。

マッシュルームの炒め、山菜の炒め、たまごの煮物、赤米

割と日本食に近い味付けで、クセなどが全く無く美味しい!!

ブータンでは、主食として白米ではなく赤米が食べられています。  
赤米は高地の気候や土壌に強いため、主要な穀物として栽培されています。  
サラサラとした食感で、少し穀物のような甘みがあり、ブータン料理のおかずと相性が良いです。

 

 

 

標高が上がるにつれて、酸素が薄くなり息が上がって苦しくなってきました。。

野生の牛たち。

 

約5時間半歩いてキャンプサイトに到着し、

お昼にお世話になったエリックと再開できました。

富士山の頂上よりも高い3,800mまでやってきたぞーー

キャンプサイト

宿泊テントの内部




クッキーなどのお菓子をいただいて、休憩。

そしたら、頭痛・吐き気がだんだんと襲ってきました。
あ、これ高山病だ・・・

しんどくなりトイレで吐きました。
(わたしたち、ブータンに入国してから毎日嘔吐しすぎ問題)

 

「高山病の時はジンジャーハニーティーを沢山飲むと良いよ」

とエリックが勧めてくれたので
ひたすらジンジャーハニーティーを飲んで2時間ほど休んだら、おかげで症状も落ち着いてきました。

 

 

夕食。

エマダッツィ(唐辛子のチーズ煮込み)

シナモンバター味の焼きりんご。味が染み込んでトロトロで絶品!!

 

明日のトレッキングに備えて早めに就寝。

朝起きてテントの外に出たら、雲海が広がっていました。

朝ごはん。

エゼ(唐辛子の薬味)

ブータンのお水。ラベルからもう美味しさが伝わってくる

 

ここでエリックともお別れ。

お世話になったエリック

エリックは日本のアニメが大好きで、

「毎日、山の往復でくじけそうになることもあるけれど、そんな時はワンピースの話を思い返すと辛くても頑張れるんだ」と言っていました。

とても優しくて、妹思いのエリック。

2日間の滞在中、私たちにとって癒しの存在でした。

 

 

 

タクツァン僧院に向けて、トレッキングを開始します。

出会ったお坊さんからザクロをいただきました

 

素敵なマニ車

ぐんぐん下って、登っての繰り返し

 

4時間ほど歩いたところで、タクツァン僧院の姿が見えてきました!

ルンタ越しのタクツァン僧院!

 

僧院の姿は見えたものの、まだまだ距離は遠い。

標高が下がったとはいえ、3,000mよりも標高が高いので息が上がります。

僧院までの道のりが険しく、僧院まで辿り着けずに引き返しを余儀なくされるツアー客もいるのだそう。

 

ヒーヒー言いながら階段をのぼっていたところ、

すれ違った中国人のお姉さんが

加油加油!(がんばれー!)」

と、優しく声をかけてくれました。おかげで踏ん張れた。

 

現地の方も少ししんどそう

 

 

僧院の近くにはツァツァ(仏塔のミニチュア)が多く供えられていました。

ツァツァ(仏塔のミニチュア)

ブータン滞在中になんどもこのツァツァを目にしました。

ツァツァは土や粘土で作られており、祈願、聖地への奉納、亡くなった家族の供養のために作られて、山道や寺院、聖なる場所に置かれることが多いそう。

(故人の遺灰が混ぜ込まれる場合もあるのだとか)

ツァツァはインドのブッダガヤにあるマハボディー寺院の形をしているそうです。

 

 

タクツァン僧院に到着!!
垂直な岩壁に張り付くように建てられています

 

僧院の下に車を停めてくれたドライバーさんと1日ぶりに合流しました。

スマホ、カメラ、カバンなどのすべての手荷物を預けてタクツァン僧院の中に入ります。

 

僧院は岩の上に建てられているので、内部の地面はゴツゴツした岩がそのままになっています。

たくさんの仏像やタンカ(仏画)が飾られていて、

一緒に僧院に入ったわたしたちのガイドさんとドライバーさんは、五体投地をしながらお参りをしています。

 

 

ブータンのお布施で面白いと思ったシステムがあるのですが、

お布施をする際に大きい金額の紙幣しか手元にない場合、その大きい紙幣を出して、お釣りとして既に祭壇に供えられているお金の中から少額紙幣を自分で取っても構わない

という点。

(例:手持ちが1,000円だけで、100円分のお布施をしたい場合、1,000円を置いて、目の前に供えられているお金から900円を引き抜く)

性善説に基づいて成り立っているというか、信仰心が深いチベット仏教徒だからこそ成り立つシステムだなと感じました。

 

 

 

瞑想明けで髪の伸びたお坊さんたちが、色鮮やかなバター彫刻(ヤクのバターを着色し、図像や仏像や曼荼羅などに形成する)を作成している工程を目にすることができました。

 

地元の人々の信仰心や、目に入る色とりどりの色、少し野生的なバター彫刻の香り、歴史の深みとわびさびの美しさ。

僧院の中にいると、あまりの「神聖さ」に自然と背筋が伸びました。